ZOMBIE LOLITA SONG/Scaly Lady
うろこ


*
*
朝が彼氏を連れ去り
湿った温もり残るベッドで
錆び止めグリスを肌に塗る
錆び止めグリスを股に塗る
*
二枚目気取りの骸骨が
あたいのパンツを盗んでった
そりゃシルクのいいもんさ
代わりになんか置いてけってんだ
*
昨日部屋を紫に変えたわ
それもうんとドドメってるやつ
その前はピンクだった
サーモンピンクの淡いやつが好きだった
微妙な色違いをコーディネートするのが好きだった
テレビもそう アイロンもそう 携帯も  トイレカバーも
花瓶も全てなんでもかんでもピンクだった
だってひらひらやふらふらやぷらぷらが好きだったからよ
だけど急に嫌いになったの
なぜって
なぜって
それは私のあそこにうろこが生えて来たからよ
*
彼氏の寝息や歯ぎしりが
耐えられなくて枕を抱き
立ち入り禁止の屋上から
流れる新宿*のうろこ雲
*
午前四時30分
*
あー吐く息がまだ白い
あー吐く息がまだ白い
*
お父さんお母さん 吐く息がまだ白いんです
だからまだ間に合ううちに
だからお母さんが作ってくれた
だからお父さんが送ってくれた
だから肌に錆び止めグリスを塗ります
*
喘息が弟を連れ去り
ゆめとはなが妹を食べつくし
戦車が兄を轢き殺し
うろこが私を悩ませる
*
眠る度空想する度
人生の計画を口にする度
うろこが転移をくり返しくり返し
増え続けている
ほら肩甲骨のところ
ほら土踏まずにも ほら鎖骨のくぼみまぶたの裏
爪の中にも毛穴のヘリにも
歯茎にもそれも縦に
それも横に
そして切り裂きながら
*
いずれわたしの全身は真っ赤なうろこでびっしりと埋め尽くされるでしょう
鏡を見る度わさわさとぞわぞわとと
増えていく虹色に輝くうろこ
ああ首筋が痒い 痒い
バリバリと音を立てて掻くくけれど剥がれる先きから生えてくる
ばりばりばりばり
うろこは飛び散りじゅうたんを真っ赤に埋め尽くす
わたしのマンションは生臭いうろこで敷きつめられてるの
*
かゆい
*
立ってられないほど痒い我慢出来ない
皮膚の中、肉と肉の間が痒いの
だから掻いても掻いても痒いの
いっそ冷たい新宿のアスファルトに身を投げて
虫の息で這いずり回って
ドンキホ−テの前あたりで朽ち果てたいわ
ああ ああ
*
気のせいかしら近頃だんだん目の間が開いて行くの
*
ああ  ああ

*

作詞*作曲/テイジン チャナ


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